パックンの愛称で親しまれているパトリック・ハーランさん。日本人の相方とコンビを組んで「パックンマックン」としてお笑い芸人としてブレイクしましたが、今やTVのコメンテーターや大学教員など幅広く活動されています。
パックンは人気を博したNHKの「えいごでしゃべらナイト」のMCを長くつとめていたことや、本人の高い日本語力から、語学学習に関するスペシャリスト的な扱いで英語の勉強法に関する本を何冊も出版されています。
一方で同じくアメリカ出身のお笑い芸人厚切りジェイソンさん。NHKの「えいごであそぼ」に出演されていたり、日本語も堪能と経歴は似ているのに英語の勉強法に関する本がほとんどないことに気づきました。
私自身も子供の頃アメリカに住んでいた帰国子女なので、ママ友から子供の英語学習についていろいろ相談を受けるのですが、パックンと厚切りジェイソンがおすすめの英語の勉強方法ってそれぞれどんなんだろう?と思い調べてみました。
パックンがおすすめする英語勉強法
ハーバード大学卒という高学歴のパックン。芸人・役者・ナレーター・コメンテーターという芸能分野のお仕事に加えて、相模女子大学の客員教授、東京工業大学のリベラルアーツセンンターの非常勤講師という一面も。
(出典:Twitter)
きっと沢山本を出版しているのは先生という仕事に理由もある気がしてきました。早速パックンおすすめの英語勉強法についてみてみましょう!
英語はスポーツと同じ!
パックンは英語はスポーツと同じだと言っています。つまり毎日1時間、テーマを決めて話したり・歌ったり、どんなことでもいいのでとにかく英語を使う練習をやり続ければ100%うまくなると言っています。
また、日本で生活していると、日本語の中に溶け込んでいる英語って案外たくさんあることも日本人が英語を学ぶ際のメリットだとパックンは考えているようです。確かにペン、パイナップル、アップルとか(笑)オフィス、マネージャー、クライアント…ほら!沢山ありますよね。
じゃあフランス語とかドイツ語でなんて言う?と聞かれても見当すらつかないですよね。ペンとか単語が自然に出てくる時点で、なんだかんだ日本人は英語を知っているということが言えるそうです。
だから自信をもってとにかく話す!
日本人は完璧を求めようとしたり、間違ったら恥ずかしいという気持ちが強いので、自信をもって話せず、なかなか英語がうまくならないのだとパックンは言います。
それに加えて、そもそも英語を使う必要性がないという理由も大きいと言います。日本に暮らしていれば日本語だけで生活も仕事も成り立ってしまう人が大半なのではないでしょうか。
実際フィリピンやインドなど英語圏以外で英語が話せる人が多い国は英語が話せないと仕事がない、ということが英語を学ぶモチベーションになっているのは間違いないと思います。「趣味は英会話です」なんて言える日本は実は恵まれているということなのかもしれませんね。
<おまけ>子供の英語についての見解
子供の英語学習に関して、パックンも持論を述べています。
まず母国語がしっかりしていないと言語は思考回路と同じなので、思考が中途半端になり理想的な英語学習ができない、ととても重要なことを言っているんです。
私もこの意見と似ている考えを持っています。実は帰国子女の世界では『バイリンガル』どころか、『セミリンガル』といって、どちらの言語も中途半端な状態になってしまい、勉強が落ちこぼれていくという可哀そうな子を結構見てきたので、パックンの懸念は的を得ていると感じます。
小さい時から家で親とも英語ということをお勧めしている方も沢山いらっしゃいますが、私はあまり賛成できません。小さいうちは母国語を完璧に話せるように日本語の難しい言葉を教えるくらいの方がちょうどよいと思っているくらい。
思考力って目に見えないから、英語を習わせてペラペラしゃべっている方が安心してしまいがちなのですが、思考力の有無で勉強が難しくなってきたらあっという間に逆転されてしまいます。
一方で、ある程度日本語の基礎がしっかり固まった5・6年生で英語を学び始めるという新しい学習指導要領はとても良いとパックンは考えているようです。
このタイミングであれば、日本人の英語学習を難しいものにしている完璧主義や恥ずかしいという気持ちがそれほどなく、英語に親しむことができるというメリットの方が大きいという主張ですね。
では続いて厚切りジェイソンの英語の勉強法に関する意見も調べてみました。
厚切りジェイソンがおすすめする英語勉強法
実はパックンに負けず劣らず高学歴の厚切りジェイソン。17歳でミシガン州立大学に飛び級で入学し、その後アイビーリーグの1つでもある名門イリノイ大学アナーバー・シャンペーン校でコンピューターサイエンスを学び修士号まで取得しています。
芸人としての活動以外にNHK「えいごであそぼ」では子供に英語を教える姿は子供のいるご家庭であれば一度は見たことがあるんじゃないでしょうか?
また、IT企業の役員として本名での講演活動や最近では「ジェイソン流お金の増やし方」という本を出版しベストセラー作家にもなっています。
(出典:ワタナベエンターテインメント)
そんな厚切りジェイソンは英語勉強法をアドバイスしてくれるんでしょうか?
とにかく毎日やる!
厚切りジェイソンもパックンと主張する勉強法は似ているというのが結論でした。
歯を磨くのと同じように語学学習も毎日やればいいだけの話、ときっぱり断言しています。
忙しいとか、時間がないとかそんなの言い訳!スマホ見たり、Netflix見たり、寝る前とかいくらでも時間あるでしょ!とインタビュアーをタジタジにさせていました(笑)ちなみにご本人は芸能活動だけでなく、IT企業の役員という二足のわらじで多忙の中、毎日欠かさず漢字の勉強をしているそうですよ。
英語を勉強すること自体はそんなに難しくないと断言している厚切りジェイソン。ただ、自分が日本語をマスターした方法をもとにした英語学習本を作ったものの、あまり売れなかったそうです。
不人気の理由は「努力が必要だから」。
確かに彼の著作の中身を見たら英単語の意味が英語で書いてあって、例文もめちゃくちゃ長い!これは確かに英語に苦手意識を持っている初級者にとっては敬遠してしまうタイプかも、と思ってしまいました。
ちなみに、人気があるのは「聞くだけで英語をマスターできる」というようななるべく時間も労力もかからずに英語ができると謳っているタイプ。
軽くパックンをディスってます?!(笑)
英語に限らずですが、努力なしで目標達成できるなら、誰も悩みませんよね。努力する方向を修正したりすることは学べるけれど、「できないんです、どうしたらいいですか?」というのは問いの立て方が間違っている、と厚切りジェイソンは厳しい(笑)
10年後どんな自分でいたいかを考えて、それに英語が必要ならば今すぐにはじめればいいけれど、そもそもできないことを悩むなら最初からやらないと決めたほうがストレスなくていいよねとも。
まさに「Why 悩む Japanese People!」
厚切りジェイソンがおすすめする勉強法はとにかく「英語で考える」習慣を身につけること。新たに時間を捻出して英語を勉強しようとするからうまくいかないので、普段の生活の中でやっていること、例えば映画を見るなら日本語字幕ではなく英語で見たり、スマホの設定を英語にしてみることをお勧めしています。
1週間に1時間の英会話教室なんか論外!1日2時間の勉強でも1日の1割。これでは全然足りないし、英語を実際に「使おう」としないから日本の受験勉強は意味がない、とジェイソン厳しめです💦
「やりたいと思っている」、「頑張っているつもり」っていうけど、実際どれだけの熱量で行動しているの?というところを詰めてくる厚切りジェイソン。さすがビジネスパーソンだけあって結果がすべてですよね。
まとめ
パックンもジェイソンも超高学歴という地頭の良さに加えて、相当な努力をして日本語を習得したという経験から、英語勉強法も主張は似ていましたね。
「とにかく毎日やれ!」という結論でどこにも魔法はありませんでした。
実は子供の頃に父親の転勤で、アメリカの学校に英語力ゼロで放り込まれた私の経験からも2人と同じ結論です。友達と話したい、授業が分かるようになりたい(分からないとヤバイ)という強烈な目的があって、家以外の全ての環境が英語だったからこそようやく3年くらいかかってアメリカ人の同級生と同じ授業を受けて、成績で勝負できるようになった、という感じです。
ということで、英語の勉強法は筋トレと同じで、努力は必要ですが、筋肉は裏切りませんのでぜひ頑張っていきましょう♪パワー(笑)
【まとめ】
英語の勉強法について、とにかく毎日使うことをおすすめしている点でパックンと厚切りジェイソンは似ている