海外生活

【元駐在員が伝えたい】中国赴任する若手駐在員心得 5か条

こんにちは

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元帰国子女、元留学生、元駐在員、ついに駐妻のLamaです。

今は中国で2人の子供を育てています。

今日はまたまた駐在員だったころのお話です。

Lamaが駐在から帰任した翌年、社内の「海外赴任前セミナー」で話した内容をメインに、駐在員だったころのことを思い出しながら書きたいと思います。

娘
え!セミナーで講演?!

ママってそんな大物だったの?

lama
lama

誰も引き受けてくれなくて困ってると大先輩に言われて駆り出されただけでございます

Lamaは某メーカーから駐在員として北京に3年間駐在した経験があります。

10年ほど前なので、赴任当時は30歳前後。

入社してすぐ派遣される「修行研修」のようなもの以外で、海外派遣されるタイミングは同期の中では2番目くらいの早さで、日本人駐在員の中では一番若手の部類でした。

中国自体は10年前と比べて随分洗練され、IT化もあって便利で住みよい場所に変わっていますが、中国人の同僚と気持ちよく働くために私が当時考えたことは今でも通じるところがあると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください 🙂

赴任中の心構え

ちょっとだけLamaの経歴に触れておきます。

Lamaの赴任先は日本人のマネージャーがいる組織で、自分のポジションは直属の部下を持つのではなく、実務+組織サポートと日本にある本社側との連絡コーディネーター的な位置づけでした。

なので、中国人の部下を直接マネージメントする立場のお仕事をされている方はすごく大変そうなので、頭が下がります。

ご参考まで中国でマネージャー職をしている知り合いに聞いた話:

信頼してた幹部社員が昇格1か月後に競合に転職していった

・昇給をめぐってライバルを蹴落とそうとする密告メールが日々(!)届く

・貢物、接待、泣き落とし、色仕掛け(?)攻撃 などなど

中国でマネージャー職をやっていると、日本ではなかなか思いつかないバリエーションのドラマが繰り広げられるため、人間不信になりかけるそうですが、マネージメント能力は特進3階級くらい上がると思って頑張ってください。

ということで当時若手社員のLamaのポジションは、中国人スタッフと一緒に頑張ろうという側で立場的に味方が作りやすかったのかもしれません。

生ぬるいといわれるかもしれませんがどろどろしたマネジメントと少し遠いところにいる若手駐在員こそ積極的に職場の人間関係・日中関係をよくする円滑油になっていってほしいとの思いでLamaが若手駐在員時代に意識してやっていたことなどを共有したいと思います。

其一 中国を知るための努力を惜しまない

まず中国語は絶対勉強してください

通訳を介してはもちろん、日系企業に勤めるようなエリート中国人は当然英語や日本語が堪能なはずでオフィス内ではコミュニケーションに困ることはない環境だと思いますが、中国語で話ができるといろいろな情報が入ってきます。

仕事の指示がうまくスタッフに伝わっているかどうかも分かりますし、社内の人間関係まで知っていると、どこでサポートが必要か分かってきます。

そして中国は本当にクチコミ社会なのでこの中に入れるかどうかでいろいろと変わってきます。

中国で価値ある情報は全て「会員限定」という説明だというとわかりやすいでしょうか?

語学に自信ないんだけど…

lama
lama
語学のレベルよりも中国のことが知りたいという「姿勢」が大事です!

逆説的ですが、中国語で会話の内容を理解できなくてもいいです。

「自分たちのことを理解してくれようとしている」という受け止めが「信頼」に変わるのは、何人であろうと変わらないと思います。

中国語を初歩からがんばる、旅行に出かけるなどやり方はひとそれぞれ。

当時独身だったLamaは週末たっぷり時間があったので、地下鉄やバスに乗って北京市内や近郊を回ったり、連休には鉄道や飛行機で他の都市へ行ったり、同僚からビビられるほど中国国内をうろうろしていました。

日本人同士で毎日飲みに行って、週末は仲間内でゴルフ三昧ではうわべのお付き合いしかできません。

ぜひ彼らの仲間になってくださいね。

この私が肌感覚で理解していた内容を論理的「幇」、「宗族」という軸で中国の人間関係を解説してくれているこちらの本に最近出会いました。秀逸です。

古い本ですが、中国に関わるビジネスをされている方全てにお勧めしたいくらいの名著です。

 

其二 中国のプロ(中国人)に意見を聞く

もちろん自分にもそれまで仕事をして来た自負や経験則などあると思います。

その経験則は本社に向けては役に立つのですが、中国の中では通じないことも往々にしてあります。

日本で今までこうやってきた、という軸で決めつけないで、中国でも同じ方法でうまくいくのかという意見を聞くことが大事です。

誤解がないように言い換えると、むやみに彼らの意見を聞き入れるわけではなく、日本と事情が違うことを理解して、そのうえで最善の策を考えればよいという意味です。

これはLama自身の苦い経験ですが、日本のやり方で全てを進めようとした上司に振り回され、中国人スタッフは悪戦苦闘し、本社側からも全く評価されず仕事が進まなくなってしまったケースがありました。

結局その上司が交代するまで組織が停滞し、Lamaと同僚は暗黒時代を過ごしましたが、この時の反省を踏まえて改革した翌年以降は組織が非常によく機能して活気が戻ったのは今でも忘れられません。

其三 中国の悪いところを中国人の前で言わない

Lamaは中国に合計5年以上滞在していますが、いまだに嫌なことはいっぱいあります。

lama
lama
トイレが汚いとか、列に並ばない人がいるとか、大気汚染があるとか…

すらすら軽く10こは挙げられるかな

でも、わざわざそれを同僚に聞こえる場所でいう必要ありますか?

もし外国人が日本のこういうところがいやだ、と日々言っているのを聞かされれば気分を害するはずです。

自分にとっては他愛もない雑談みたいな話でも、一緒に働く人たちが生まれ育った国のことを話題にしているということを意識してみてください。

とはいえ、そこは歴史も文化も違う外国。

日本人にはどうしても馴染めないところはいっぱいあります(笑)

そういう話題はオフィスの外、日本人同士の飲み会で適度にぶっちゃけて発散してくださいね。

其四 仲良くなっても政治の議論はしない

オフィスに中国の地図がありました。

当然台湾も尖閣も、南シナ海の東南アジア諸国側までの領土領海ががっつり「国土」に入っているものです。

開いた口が塞がらない図々しさですね(^^;)

Lamaの元会社は中国大陸と台湾は別の部署が管轄していたのですが、それを突っかかられたことがありました。

台湾はかなりデリケートな問題です。

日本語学科を卒業して、日系企業に勤めているかなりの親日家でも、台湾は中国だということについては絶対に譲りません。議論してはいけないのです。

Lamaは愛国者ですが、オフィスの同僚と尖閣や台湾の問題を議論しても、双方が一致できる着地点は絶対にありません。

君子危うきに近寄らず、です。

ちなみに尖閣諸島国有化を発端に、中国で大規模な反日デモが起こり、一番ピークの日は日本人は出勤停止になりましたが、『もし何かあったらすぐに行くから』と何人もの中国人の友人がLamaを守ってくれようとしたことを申し添えておきます。

其五 気を付けて!若手駐在員には罠がいっぱい!!!

lama
lama
特に単身赴任・独身男性のあなたっ!

ハニートラップとは言いません。

結果オーライの人もたくさんいます。

が、異性関係の誘惑が本当に多いことは覚悟してください。

駐在員時代、Lamaの直接・間接的な知り合い含め、いろいろなドラマを耳にしました。

まず、駐在員は好む好まざるにかかわらず、夜の接待もこなさなければいけません。

また海外でいろいろなプレッシャーの下で過ごしていると、女性と他愛もない話をする時間が楽しいのも無理はありません。

そして、おじさん相手が大半のお店のお姉さんにとっても、間違いなく独身(単身)の日本人男性はお近づきになりたい格好のターゲットです。

また、現地スタッフといい仲になってしまうのもよくあるケースです。

きっとそのままうまくいっている人もたくさんいると思いますが、「人の幸せ」はなかなか話題に上りにくくて、他人の不幸のサンプルしか紹介できませんが、こんな事件が日々起こっていました(^^;)

・お店のお姉さんといい仲になったものの、いざ帰国する際にこじれて会社に乗り込まれた

・お店のお姉さんの病気の家族(?!)のために50万円工面した

・部下といい仲になったが、会社と相手家族に発覚して大騒ぎになった

・現地妻との手切れ金代わりにかなりのお金を積んだ(車、留学資金、マンション頭金など)

現地でいい仕事をしているのに、異性関係で人としての評判を落とすのは本当にもったいないといろんな事例を見て思ってました。

Lamaは口が堅いので、人には言いませんでしたが、街中や出張先で知り合いのやましい場面を目撃したことは一度や二度ではありません。

lama
lama
バレてないと思っているのは自分だけです!

海外に来てちょっとタガが外れかけそうなときもあるかもしれませんが、ぐっとこらえて節度あるお付き合いを心掛けてくださいね。

以下余談…

意外と知られていないのが、現地の日本人社会での誘惑。

北京に限らずですが、外国で同じ日本人との出会いは「吊り橋効果」もあり、いい仲に発展しやすいように感じます。

※吊り橋効果 <出典:コトバンク>

不安や恐怖を強く感じている時に出会った人に対し、恋愛感情を持ちやすくなる効果のこと。1974年、カナダの心理学者であるダットンとアロンが、つり橋を使って実験した結果を元に提唱した学説であるため「つり橋理論」「つり橋効果」といわれる。この実験では、高所で揺れるつり橋を渡っている男性と安定した状態にいる男性の2グループに分け、若い女性が男性一人ひとりにアンケートを行い「結果に興味があれば電話をください」と言って電話番号を渡した。後に、安定状態にいた男性の37%、つり橋を渡っていた男性の65%が電話をしてきたという。この効果は、外的な条件で興奮していることと、恋愛感情により興奮していることを混同することから生じるものとされている。

吊り橋効果のほかに、日本にいればただのサラリーマンでも駐在員になると現地の従業員よりも恵まれた給与・福利厚生、都心の高級住宅在住等、数々の特権を享受する「ステキな人」に映って見えます。

某地方の大企業から駐在されている方が、現地で出会った日本人女性とスピード婚したものの、帰国後、出産で里帰りした奥さんと赤ちゃんが地方の自宅(賃貸)に帰ってこない、という話も…

自分の本来の魅力の3-5割増しされていると自覚して、目が♡になっているお相手とも冷静に「駐在後の現実」を語り合えるといいですね。

ちなみに女性駐在員はあまりこの手の話は聞きません。

「お店」という場がないのも大きいですが、きっと一人で海外に来る女性は眩しいくらいたくましいのだとLamaは駐在員時代の女友達の面々を思い出して納得しています。

まとめ

いかがでしたか?

Lamaが駐在員時代に心掛けてたことに加えて、真偽のほどは保証できませんが巷の経験談も含め、オフィスに限らずいろいろな場面で役立つ心得をお話ししたつもりです。

一人で海外で仕事をすることは、海外経験が初めてではないLamaにとってもやはりいろいろなプレッシャーや不安があったと今になって思います。

責任をもって任務をこなすことはもちろん大切ですが、疲れがたまったら自分なりの方法でリフレッシュして、何よりも健康第一で!

よい仕事をしてくださいね!

若手駐在員の心得 5か条

・中国を知る努力を惜しまない(中国語を勉強する、旅行など)

・日本の常識で動くのではなく、中国のプロ(中国人)に意見を聞く

・中国の悪いところを中国人の前で言わない

・仲良くなっても政治の議論はしない

・いろんな「罠」に気を付けよう



読んでいただきありがとうございます。

このブログがあなたのお役に立てれば嬉しいです(^^)

Photo by Akson on Unsplash

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