2022年10月14日から映画『耳をすませば』が松坂桃李さんと清野名菜さんのダブル主演で公開されます。2020年3月にクランクインしたものの、コロナで公開延期を余儀なくされ、何度も撮影スケジュールを変更しながら、ついに2022年5月にクランクアップ。
原作と同じ、中学生時代の物語と、10年後の二人が描かれる新しいオリジナルストーリーの公開に期待が高まっています。
中学生から24歳だと、赤ちゃん役と違って、ある程度松坂桃李さんや清野名菜さんと顔立ちが似ている子供たちが演じるはずなので、誰なのか気になって調べてみました。
また、ジブリ映画では「バイオリン職人になりたい」と夢を語っていたのに実写版はチェロ奏者に夢が変わっていることに違和感を感じるコメントがSNSに多かったので、なぜチェロ?という点についても合わせて調べてみました。
子役は誰?
天野聖司役:中川翼
- 本名: 中川翼(なかがわ つばさ)
- 生年月日: 2005年12月6日
- 年齢: 16歳(2022年9月現在)
- 出身: 神奈川県
- 身長: 170cm
- 体重: 55kgくらい?
- 活動期間: 2009年(4歳~)
- 特技: サッカー
実写版『耳をすませば』ではチェロ奏者を目指す天野聖司。松坂桃李さんの少年時代を演じるのは中川翼さんです。
16歳にしてすでに芸歴12年というベテラン!「人見知りを直すため」と、4歳でモデルデビューをしたことをきっかけに、映画や大河ドラマなどで出演者の幼少期役や生徒役を演じるほか、数々のCMにも出演しています。
苦手だからと、敢えて大勢の人と触れ合う芸能界に放り込むとは、ご両親もなかなかの荒治療(^^;)とも思いましたが、これだけ長く、思春期以降も続けられているということは元々才能があったのでしょうね。
キャッチコピーをつけるなら、という質問に対して、どんな場所にも溶け込める「カメレオン中学生」と語っています。きっと小さい頃から撮影現場で多くの大人や子供と接する中で身に着けていった力ですね。
見るのも、やるのも大好きなサッカー少年で、他にも映画や本を読むことも好きで、受験生なのについそちらに時間を割いてしまうそうです。コメントからは普通の中学生の一面がかいま見られますね。(出典:モデルプレス)
なお、4歳年下の弟、中川望くんも子役として、CMやドラマなどに出演しています。
月島雫役:安原琉那
- 本名: 安原琉那(やすはら なな)
- 生年月日: 2006年11月11日
- 年齢: 15歳(2022年9月現在)
- 出身: 千葉県
- 身長: 151cm
- 体重: 40kgくらい?
- 活動期間: 2018年(12歳~)
- 特技: 絵を描くこと
今回は安原琉那さんにとって映画初出演!月島雫役はオーディションでつかみ取ったもので、「どうしても雫になりたかったので、(オーディションで選ばれて)とても嬉しかった」とインタビューで語っています。(出典:クランクイン.net)
雫の元気で明るく、芯が強いというキャラクターを表現しつつ、清野名菜さんとも清楚な雰囲気が重なりますね。
安原琉那さんはインスタグラムをやっていますが、そこに自分で描いたという絵が投稿されていました。これは!上手ですね!!しかもジブリ作品!上手いので他にも投稿がないか見てみたものの、見当たりませんでした。
純粋に湯婆婆が好き、という理由かもしれませんが、もしかしたらちょっとした「におわせ」なのかもしれません。『耳をすませば』に出ることが決まって嬉しいから誰かに話したくなっちゃうけど、キャストが発表されるまで言えない!ということで描いた、ということもありえますね。
杉村竜也役:荒木飛羽
- 本名: 荒木飛羽(あらき とわ)
- 生年月日: 2005年9月28日
- 年齢: 16歳(2022年9月現在)
- 出身: 茨城県
- 身長: 165cm
- 体重: 55kgくらい?
- 活動期間: 2014年(9歳~)
- 特技: ダンス・水泳
山田裕貴さんが演じる杉村竜也役の少年時代を演じるのは、人気も知名度も急上昇の荒木飛羽さん。
母親と歩いているところをスカウトされたことをきっかけに芸能界入りしたというほどなので、子供の頃からオーラを放っていたんですね。
山﨑賢人さんや、窪田正孝さん、新田真剣佑さんなど数多くのイケメン俳優の幼少期を演じており、ブレイク必至と言われるNEXTイケメンです。
いよいよ2022年9月からは初の主演ドラマ『少年のアビス』も放送されています。現在高校生の荒木さんですが、9歳差の弟がいて、インスタグラムからも可愛がっている様子が伝わってきます。弟くんはBTS好きのようなので、もしかしたらにぃにの背中を追って芸能界へ!という可能性もありますね。
原田夕子役:住友沙来
- 本名: 住友沙来(すみとも さら)
- 生年月日: 2007年1月5日
- 年齢: 15歳(2022年9月現在)
- 出身: ?
- 身長: ?
- 体重: ?
- 活動期間: 2018年~2021年頃?
- 特技: ?
女優やモデルとして活躍する内田理央さんが演じる原田夕子役の少女時代を演じるのは住友沙来さんだと発表されています。
ただ、なぜか所属していた事務所から2022年9月現在、名前がなくなっていました。
映画『ギャングース』や『糸』、ドラマ『ラジエーションハウス』の出演者に名を連ねているのですが、2020年頃の作品以降は見当たらないので、現在は活動を休止しているようです。
ちょうど、住友沙来さんが受験生だった時期と重なるので、しばらく学業を優先していく方針だと思われます。『耳をすませば』がクランクインしたのは2020年3月。コロナ禍もあり、学校に通う子供たちは2020年の春~夏休み期間あたりまでで早々に撮影を済ませていたのかもしれません。
映画公開時に本人は引退している、というのは珍しいケースといえますが、2年以上もたてば、成長過程で状況が変わるのも無理ありませんね。
高校を卒業したり、進学などのタイミングでまた芸能界復帰となるかもしれません。
チェロ職人に変わったのはなぜ?
原作
ジブリ映画『耳をすませば』のイメージが強烈ですが、原作は1989年に集英社の少女マンガ雑誌『りぼん』に連載された柊あおいさんによる同名作品です。
実写化にあたり、原作者本人からのメッセージが公開されていました。
「耳をすませば」を描いて33年、アニメ映画化から27年。映画を観て育ったスタッフの方々の熱い想いを伺って、「10年後の物語」という新しい切り口に興味を惹かれました。今、新たな実写映画が生まれて、すっかり原作者の手を離れて歩いているキャラクター達が不思議です。
(出典:耳をすませば公式サイト)
「どんな世界を見せてくれるのか、ドキドキワクワク見守る思い」と、柊あおいさんは心境を語っています。
私はリアルタイムで漫画を読んだ世代なのですが、作品の中で天沢聖司が目指していたのは画家でした!ジブリ映画のイメージですっかり「バイオリン」が刷り込まれていたのですが、すでにこの時点で大幅な路線変更をしていたんですね(笑)
「原作と違う!」と騒がれていましたが、原作者の柊あおいさんは、上述の通り自分の手を離れた新しい物語と捉えていて、アニメ・実写両方の監督も、何を目指すかというディーテールよりもピュアな世界観だけを残したいという意図なのかもしれません。
実際私たちが自分の青春時代と重ね合わせて心惹かれるのもその部分なのではないでしょうか。
変更の狙いとは?
改めて、ジブリのアニメ版『耳をすませば』では中学を卒業したらバイオリン職人を目指すためにイタリアへ行くという設定でしたが、今回の実写版は、チェロ。しかも職人ではなく奏者に変更されています。
なぜチェロの奏者なのか、ということについていくつか理由を考えてみました。
理由1.バイオリン工房の再現が難しい
もともと実写版『耳をすませば』は2020年3月にクランクインしています。当然全ての計画が作られたのはコロナ前。主人公が夢を叶えるため海外へ行くという設定は、ストーリーの核となるものなので、海外ロケも含めて企画されていたと考えられます。
ただ、コロナが勃発し、イタリアはコロナ禍の初期に最も多くの犠牲者が出た地域になってしまい、長期のイタリアロケがままならなくなってしまったのではないでしょうか。
理由2.バイオリン職人の加工シーンを再現するのが難しい
アニメなら何とでもなりますが、実写だと細かい描写部分は手元のアップで職人の技を見せなければ修行中という映像が説得力を持ちません。日本でバイオリン製作の演技指導ができる人はほとんどいないでしょうし、さらに、手元だけ映すにしても職人さんは道具を使い込んでいるので、独特の手の形をしているのではないでしょうか。
手元で松坂桃李さんではないと気づかれてしまう可能性が高いとなると、子役の中川翼さんのシーンも同じ問題が起こりますよね。子供の手元のアップ撮影は代役も探せないでしょうし、本人に習得させることも難しいのではないかと感じました。
理由3.奏者の方が映える
楽器職人の工房って、ほとんど音やアクションがない映像になってしまうのではないかと想像してしまいました。つまり、映画館のスクリーンで表現するには繊細な楽器製作シーンはあまりにアクションが少なすぎる…
原作通り、画家を目指す設定に変更してもこれは同じですよね。
音も動きもないシーンが何分も続いては、ちょっと寂しいですよね。その点、楽器であれば音はもちろん、演奏するときの動きも入ります。
コロナ禍でも、音楽の練習シーンであれば松坂桃李さん一人でも撮影できるので、感染対策としても向いているのかなと感じました。
理由4.チェロならば本人が演奏しなくても大丈夫
バイオリンはピアノのように鍵盤を押せば正しい音が鳴るものではなく、正しい音程を出すことすらとても難しい楽器です。実は私の娘もバイオリンを習っているのですが、音は大きいし、なかなか良い音が出ないので聞いている家族はかなりの苦行を強いられています…
松坂桃李さんは実は2015年に主演映画『マエストロ!』で主人公のバイオリニスト役を演じていますが、この時はなんと1年かけて修行したそうです!!
バイオリンは肩に当てて顔のすぐ横で演奏する楽器で、演奏シーンは本人がやらないとバレてしまうので、ここまでの練習が必要だったのだと思います。
今回はさすがに、松坂桃李さんも数年前に修行したからと言ってその腕前を保っているわけではないでしょうし、『耳をすませば』はオーケストラを題材にしたものでなく、バイオリンはストーリーの進行には直接関係のない、枝葉の設定です。
今回の実写化にあたって、松坂桃李さんも1か月はチェロの弾き方を特訓したそうですが、弓の動かし方など土台がある程度あることや、チェロであれば本人が演奏しなくても、顔が映る画角にならないので選ばれたのかもしれません。
以上4つの理由を考えてみましたが、種明かしは公開後の会見などで明らかになるかもしれませんね。また情報があれば追記したいと思います。
まとめ
コロナの影響で、2年3か月という長期に及んだ撮影期間には、清野名菜さんは第一子出産と子役の住友沙来さんはじめ、それぞれ大きな変化を経験されています。
メイキング映像などを見ていても、ようやく形になった作品ということで、関係者の強い思い入れを感じました。
映画はもちろん、今回出演者の今後の活躍にも期待したいですね!
【まとめ】
- 実写版の子役の本名と年齢は以下の通り(いずれも2022年9月現在)
- 天野聖司役:中川翼は16歳
- 月島雫役:安原流那は15歳
- 杉村竜也役:荒木飛羽は16歳
- 原田夕子役:住友沙来は15歳
- なぜチェロ奏者になったかは、コロナ禍や映像上の理由などがありそう