2022年10月から、ドラマ『相棒season21』が放送され、初代相棒だった寺脇康文さんが14年ぶりにカムバックしました!
亀山薫役で寺脇康文さんが再度相棒を務めることが決まってからはSNSでも期待の声が高く、初回放送回には平均世帯視聴率が17.3%と2022年のドラマとしては最高視聴率を獲得。(出典:デイリー新潮)多くの人が待っていたことが改めて伺えますね。
相棒はseason21という数字からもわかる通り、2000年のpreseason以降、連続テレビドラマとして毎年放送されていて、映画も入れるとかなりの仕事量!
寺脇康文さんの後は、及川光博さん、成宮寛貴さん、反町隆史さんと人気スターが歴代相棒を務め、水谷豊さんは常に「片山右京」としてテレビで顔を見ていたように感じるのですが、一方の寺脇康文さんは『相棒』の最終回以降どのような活動をしていたのか、正直あまりイメージがわかないなと思ってしまいました。
そして、初代相棒を降板したのは水谷豊さんとの不仲が原因ではないかという噂もあったので、関係性の本当の所についても合わせて確認してみました。
相棒以降の活動
映画やテレビドラマ
寺脇康文さんが出演した『相棒』の最終回は2008年末なので、2009年以降の活動に注目してみました。
すると、2010年には『853〜刑事・加茂伸之介』で連続ドラマの単独初主演を務め、その後も月曜名作劇場や金曜プレステージなど、夜の2時間ドラマ枠を中心に主演として出演されていました。
目立つのが、『警視庁三ツ星刑事 佐々木丈太郎』、『守護神・ボディーガード 進藤輝』、『信濃のコロンボ事件ファイル』、『検事・沢木正夫』など、シリーズ化されているものはどれも刑事や検事など事件を解決する役が多い!
すっかり相棒イメージが定着していますね(^^)
また、一方劇団出身の高い演技力を活かして映画にも出演し、『空飛ぶタイヤ』(2018)のような社会派や、『超高速!参勤交代』(2014/2016)のコメディ時代劇などで存在感を発揮しています。
舞台での悲劇
なお、寺脇康文さんは同じ事務所の岸谷五朗さんと共に地球ゴージャスという演劇ユニットを主宰しており、1994年の結成以降、1〜2年ごとにプロデュース公演を上演しています。ご自身で出演だけでなく演出補も手掛けていることや、地方公演含め、連続して舞台に立ち続けるのはかなり気力・体力が必要ですよね。
ところが、精力的に舞台に立ってきた寺脇康文さんを2021年悲劇が襲います。
2018年に続いて2021年も上演された『マイ・フェア・レディ』で主演の神田沙也加さんが、2021年12月18日に急逝。翌19日と20日の公演は中止となり、12月25日以降に予定されていた地方公演は全て、寺脇康文さんとダブルキャストの別所哲也が演じることになります。
主役を含めて3人がダブルキャストのこの舞台で、寺脇康文さんは神田沙也加さんと「チームK」として、常に相手役を務めていました。
現在は削除されていますが、神田沙也加さんが亡くなった翌日、自身のTwitterで「稽古から二人三脚で取り組んできました。舞台の上でキラキラと輝く、さーやの愛らしい笑顔が、今も、僕の眼に焼きついています。まだまだ一緒に芝居したかった」
そして、「信じられなかった。嘘であって欲しかった。でも、現実でした。まだ、心が、ついてきません」と発信があったといいます。(出典:スポーツ報知)
そして、予定されていた次の公演を前に、「イライザとヒギンズの二人三脚で作ってきたこの作品をこのまま続けることは今の僕には難しかった」と劇中の役名で舞台からの降板を発表しています。(出典:スポニチ)
会ったこともなければ、何の関係もない一般人ですら相当な衝撃を受けたこのニュース。その場で相手役として事実を知った寺脇康文さんの衝撃はいかばかりかと察してしまいます。
本人以外はどうすることができなかったとしても、近くにいた自分ができたことがあったのではないかという思いもあったと思います。
実は寺脇康文さんが主宰する地球ゴージャスの舞台10作目となる2009年、『星の大地に降る涙』という作品で主演を務めた三浦春馬さんも2020年に急逝しています。
身近な舞台共演者の死、しかも才能ある若い人が自ら、ということが立て続けに起こるなんて、言葉を失ってしまいます。
水谷豊さんが再度『相棒』を一緒にやらないかと声をかけたのも、そんな寺脇康文さんへの思いもあったのかもしれませんね。
水谷豊との本当の関係
前回終了時にささやかれたこと
初代相棒として8年もの間、『相棒』に出演し、人気も高かった寺脇康文さんがなぜ降板したのか、その理由については最終回以降、様々な憶測が飛び交いました。
そもそも寺脇康文さんは所属事務所の公式HPのプロフィール欄に「好きな俳優:松田優作、水谷豊」と挙げています。(出典:アミューズ)
芸能界に入ったのも、ドラマ『バンパイヤ』で水谷豊さんの演技を見たことが俳優を志したきっかけだと語るほど、直接的にかなり大きな影響を与えた憧れの存在だったはずです。
憧れの俳優さんとのW主演なんて、共演が決まったときはきっと嬉しかったでしょうね!寺脇康文さんは意気込んで毎回リハーサル前から水谷豊さんやスタッフと演出について入念に打合せを重ねていたと言います。
ところが、徐々に寺脇康文さんと水谷さんとの演出方針が衝突するようになり、関係がぎくしゃくし始め、最後は番組のキャスティングに大きな権限を持つ水谷豊さんが寺脇康文さんのクビを切ったといいます。
これらの情報は現在は削除されている情報ソースをもとに拡散され、その後も『相棒』シリーズの相棒役がコロコロ変わることから「水谷豊は暴君だ」という噂の傍証がどんどん増えていったような印象を抱かせてしまったのかもしれません。
ただ、ドラマ関係者からこの説を否定する声が上がっています。
『相棒』はそもそも通常のドラマと違い、年初の2時間スペシャルや映画など、ドラマの撮影期間は7か月と拘束期間が非常に長いと言います。いつまでも特命係にいさせてはいけない、という亀山薫という登場人物の人生だけでなく、寺脇さんの役者としての将来を考えた末に、亀山薫の「卒業」が構想されたそうです。
上述のドラマ関係者は「卒業は不仲説ではなく、水谷さんが〝独り立ち〟して欲しいという思いから背中を押しただけ。関係は良好ですよ」と語っています。(出典:東スポ)
14年ぶりの再会はどうだった?
実際に『相棒season21』に向けて二人が揃って様々なメディアに登場していますが、久しぶりで緊張するという感じよりも、元々の場所に帰ってきたような、すっと役柄に入れたと寺脇康文さんは語っています。
出演のオファーは水谷豊さんから寺脇康文さんに直接あったそうです。久しぶりに会えないかという連絡を受けて、指定の場所に行った寺脇康文さん。
共演の話を持ち掛けられ、「やれるんでしょうか」とブランクの長さから寺脇康文さんが不安げに聞いたところ、「これが俺たちの運命だからね」と水谷豊さんから言われた言葉に涙が出て、その場で「やらせてください!」と即答したとTVのインタビューに答えています。
水谷豊さんも、『相棒』もいつか必ず終わる時が来る。そして「終わる時には必ずもう一回亀山君と」という思いがあったと語っています。
インタビューを見ているだけでも二人のきずなの強さが伝わってきますね!
そして相棒シリーズが始まったときは38歳だった寺脇康文さんも今や60歳!唯一心配だったのは髪がちゃんと逆立ってフライトジャケットが似合うかどうかだったと言いますが、二人とも14年前と変わらない姿で、いい関係性が確認できて私も嬉しくなりました。
初回放送後はSNS上に「泣ける!」という声や「先週から続いていたかのような自然さ…」というファンからの声が上がっていました。
まとめ
寺脇康文さんは『相棒』をきっかけに大きく活躍の舞台を広げ、ドラマや映画主演の座を射止めてきました。前回卒業も不仲などではなく、水谷豊さんが寺脇康文さんの役者としての将来のことを考え、卒業という形で背中を押した、ということを知れただけでも、とても温かい気持ちになれました。
今後のドラマの展開も気になりますが、次回season22やそれ以降も続くといいなと今から楽しみです。
【まとめ】
- 寺脇康文は相棒の最終回後、TVドラマや映画で主演を務めるなど役者としての活躍の場を広げていた
- 寺脇康文は好きな俳優として水谷豊の名前を上げるほど尊敬しており、関係は良好
- 今回の相棒復帰は水谷豊からのオファーで実現!